写真加工のプロから学ぶ”伝えたいこと”

前回の投稿に引き続き、
今回も写真加工―レタッチの教本が
ネタになってしまうわけなんですが。

(著者/大谷キミトさんの
お仕事スタンスに感動したんです...)

写真のレタッチとは、
・色の補正
・「汚れ」や「ゴミ」の除去
・合成
・画像の修正や加工
のことでした。

ですが、これは作業工程のひとつであって、
レタッチの目的ではないと著者は語っています。

ではレタッチの目的は何かと言うと、
「見せたいもの・伝えたいことの鮮明化」―

著書の中では、実際に受けられた案件
と思われる例をもとに解説が事細かに
進んでいきます。

作業を進めるにあたって最初の工程は、
依頼者の要望のヒアリング。

その言葉の中から、
・何を一番見てほしいか
・写真で一番伝えたいイメージ
をまず明確に考えていらっしゃいました。

システム開発で言えば
要件定義ってとこでしょうか
(もしかしてよりわかりにくい)。

そこで凄いのが、著者は
ヒアリング時の依頼者の
”言葉だけにとらわれない”で
作業を行っていることです。

言葉としては言われていないけれど、
依頼者が表現したいものを作るなら
この作業は必要だな、と考えて
レタッチを行っていくのです。

ここに、
"レタッチの目的は、見せたいもの・
伝えたいことの鮮明化"
であるという流儀があらわれています。

その写真によって表現したいこと、
伝えたいイメージ、感覚、雰囲気を
依頼者が伝えた言葉以上に感じ取って、
作品におこしていくんですね。

人間が意思疎通を図るためには
言葉を使わないといけないんですが、
一番伝えたいのは頭の中にある
感覚とかイメージです。

それに共通で理解できる名前や概念を付与して
言葉として使っているわけなんですね。

だから、同じ言葉を発していても
頭の中にあるイメージは
若干人によって違うかもしれません。

簡単に言えば、”りんご”とひとこと言われて、
”ふじ”を思い浮かべる人もいれば
”紅玉”をイメージする人もいるかもしれないし、
青りんごを思い浮かべる人も
いるかもしれませんよねってこと。

だから、表面的な”言葉”にとらわれていたら、
相手が本当に伝えたいことを
汲み取ることはできていない可能性が
とっても高い。

日本語というのは難しいもので、
ほんの少し言い回しを変えたり
単語の選び方を変えることで
微妙なニュアンスや伝わり方も
変わってしまいます。

そして、選んで発した言葉に対して、
万人が全く同じイメージや解釈を
しているとも限りません。

自分が間違って理解している
可能性だってありますし。

ですから、例えばちょっと
喧嘩してしまったとして、
あの人はあの時あんな風に言ったから、
ああいう言葉を使ったから...と言って
言葉の意味に固執していると、
相手が伝えたかったことはもしかしたら
受け取れていない...かもしれません。

言葉でやりとりをしていたら、
まず相手の発した言葉と話の内容を
理解するところからスタートですから、
相手が本当に伝えたいことは?と考えるのは
もう一段階先の話かもしれません。

けれど、後になってじっくり考える...
でもいいので、相手が言葉以上に
伝えたかった感覚やイメージはなんだろうと
思いを馳せることができるようになれば、
誰かとのやりとりも人間関係も
少し良くなるかもしれませんね。

ということで、今回はこの辺で失礼します。

ではまた!

この記事の投稿者

入社間もない採用アシスタント兼広報担当。
学歴高卒/完全未経験で拾っていただき、日々勉強しながら&調べながら発信中。
とりあえずITパスポートは入社後3週間ちょいで取得済。
趣味は絵とカラオケと自転車(眺める専)、九州の実家には拾った猫3匹&カメ1匹が鎮座。