IT業界の仕事とは/画面表示プログラマ
知っているようで、案外詳しく知らないITの世界。
業界初心者が、同じ目線で職業レポートをしていくシリーズです。
どんな分野があって、具体的にどんな仕事をしているのでしょうか。
おおまかな分野のタイプ分けは、
こちらをご覧くださいませ↓
このページの内容
GPUについて
GPUエンジニアが使う知識や技術
”グラフィックボード”なるもの
ゲームが好きな方や配信をする・見る方には
「グラボ」という言葉に馴染みがあるかもしれません。
「グラフィックボード」の略ですね。
用語としては
GPU(G/グラフィックス P/プロセッシング U/ユニット)
と呼ばれています。
簡単に言うと、画面に画像や映像を
表示する時に活躍するやつです。
コンピュータには、脳みそとなるCPU(中央処理装置)があり、
通常の処理はここで行われています。
ですが、画面に画像や映像など、大きくて重たいデータを表示する時は、
グラフィックボード=GPUに助けてもらっています。
すでに皆さんご存知かもしれませんが、
画面に表示されている画像は、小さな□の集まりでできています。
そのひとつひとつがデータでできていて、これを表示するまでに、
コンピュータは大量の計算(演算)をしています。
脳みそのCPUだけでは、この演算量が多すぎてキャパが足りず、
その間他の処理ができなくなってしまうので、
画像は専門職GPUに担当してもらうことで、
同時進行して全体の処理を高速化できるというわけです。
題名には”画面表示プログラマ”と書きましたが、
要はこのGPU=グラフィックボードを扱うプログラマです。
PCの中にもいるんですが(内臓GPU)、
画質のめっちゃきれいな3Dゲームを快適にプレイしたいとか、
配信するってなるとかなり役不足になってしまいます
(動きがカックカクで見れたもんじゃないという...)。
ですので、配信者さんたちの話に出てくる「グラボ」は、
後付けで拡張するタイプのグラフィックボードのことでしょう。
デスクトップPCだと拡張できるようですが、
ノートPCだとできないらしいので注意ですね。
知識や技術
普通のプログラマがあまり気にしないような技術が必要になるようです。
アルゴリズムを選ぶ知識がないと、処理の高速化が目的なのに逆に遅くなるとか、
処理するデータをいいとこで分割しないといけない、などなど...
使われる言語は<C、C++>が一般的ですが、
<Python>も使われるのだとか。
C系は昔から広く使われている言語で、
産業用ロボットや家電などへの組み込みプログラム、
Mac OSなどPCの基本的なシステムも開発できるもの。
PythonはAIの活用や、同じく炊飯器など家電への組み込みプログラム、
Webアプリやサイトを開発できる言語です。
GPUはハードウェアなので、
組み込み系の知識も必要になるそうですよ。
組み込み系に関しては、よければこちらもご覧ください↓
GPUプログラマは、映像音声の処理が必要な
3Dアニメーションやゲームなどの分野で活躍しています。
さらに、GPUは画像処理だけでなく、数値を大量に扱う他の分野でも
応用されているそうです。
例えば、科学シミュレーション、ゲノム解析、ビッグデータ、
暗号通貨のマイニング(大量のデータから規則性を見出すこと)、機械学習など。
綺麗なグラフィックで非現実世界に没入できるのも、
大きなデータや重いデータの高速処理技術が
あってこそなんですね。
表立って目立つ華やかな技術には見えないかもしれませんが、
これがなければ叶わない技術がたくさんあります。
そして、大量のデータを扱うような、これからの
新しい技術の開発にも欠かせないものになると思われます。
GPUプログラマは、データの処理という基盤も基盤の部分で
あらゆる技術を支え、その発展に貢献していくエンジニアなんですね。
調べてみて、こんなに難解そうな計算ばっかり出てくるなんて
思ってもみなかったんですが(小声)
ということで、今回のレポートはこれで以上です。
ではまた!
この記事の投稿者
入社間もない採用アシスタント兼広報担当。
学歴高卒/完全未経験で拾っていただき、日々勉強しながら&調べながら発信中。
とりあえずITパスポートは入社後3週間ちょいで取得済。
趣味は絵とカラオケと自転車(眺める専)、九州の実家には拾った猫3匹&カメ1匹が鎮座。
参考にさせていただいた書籍やサイト(順不同・敬称等略)
情報処理エンジニア職業ガイド 豊沢 聡 / 大間 哲 ◎共著
https://www.e-tamaya.co.jp/html/tamachan-tsushin/pcconcierge_gpu.php