IT業界の仕事とは/会社の業務効率化システムを作るエンジニア

ITと一口に言っても、業種も分野も様々。

どんな分野や仕事があるのか、
業界初心者が同じ目線で職業レポートをしていきます。

...パソコン使って働いてるんだよね?
ってとこから一緒に抜け出しましょう。

大まかなタイプはこちらに書いてみましたので
ご参考までに↓

そもそもIT業界とはどんな世界?

IT=情報技術です!...なんて言われたところで、具体的なイメージはなかなか湧きませんね。 なんか多分、パソコン使ってお仕事してるんでしょ?かっこいいよね!っていう…

このページの内容

企業に必要なシステムについて
・お客さんに関するシステムについてと、そのエンジニアに必要な知識
・運営に関するシステムについてと、そのエンジニアに必要な知識
・医療現場でのシステム

会社に必須なシステムを作る

例えば、会社組織でものを作って売って、
なにかしら事業をやる、という時。

どんな人のために、どういうものを作るのか考えて、
それを作るための工場なり仕組みを作って、

材料の調達、製品の生産・管理、
商品を販売するためのお店などを設け、
そしてそこに携わる従業員を雇って、

お会計の仕組みを準備し、お客さんを集めて販売、
販売したときのデータを集め、分析、改善、
販売したあとのお客様サポート...

など、ぱっと思いついただけでも
このくらいのプロセスは辿りそうです。

売り上げを伸ばし、会社を大きくしていこうとなると、
扱う情報量や物量なども必然的に多くなり、
管理する人も増えていきます。

そんなたくさんのものや情報を大勢の従業員で扱うとなると、
正確に管理するために、システムの力に頼るときが来ます。

こうした、会社組織が事業をやっていく上で
必要になるシステム=ソフトウェアを、
色々部門ごとに種類はありますが、
まとめて「エンタープライズソフトウェア」といいます。

これを開発するエンジニア、もしくは
開発されたソフトの設定や変更・
不具合が起きたら修正するエンジニアのことを、
エンタープライズソフトウェアエンジニアと呼びます。

エンタープライズは直訳で企業という意味。

お客さん情報のシステム

お客さんに関する情報を管理するソフトウェアを
「CRM」といい、これを作るCRMエンジニアという
ポジションがあるようです。

CRMは、
C:顧客(カスタマー)、R:関係(リレーションシップ)、M:管理(マネジメント)
の頭文字をとったもの。

住所や名前、購入履歴の他に、
営業担当者、お問合せのあった内容、やりとり回数、
コールセンターでのサポート履歴、
どんなタイプの商品を好んで買ってくれるのか...
などのデータを記録します。

ネットからいろいろな情報を得られるようになったおかげで
私たちは、何か物が欲しくなったら、
いくつかの商品情報を検索して見比べ、
選ぶことができるようになりました。

比較検証しているサイトや動画、
おすすめなんかを調べられます。

ですので、企画開発・販売する企業側は、
それぞれのお客さんがどんなものを求めているのか、
どんなものが好きなのか、どうすれば魅力を伝えられるかなど
情報収集して分析・研究をしなければなりません。

時代背景もあり、不特定多数の大勢に向けた商品やアピールでは、
お客さんの心に響かなくなってしまっているんですね。

そんなわけで、お客さんに関する情報・データは
めちゃくちゃ大事に管理し、適したタイミングや方法で
活用していく必要があります。

それを手助けしてくれるのが、CRMというわけです。

前述しましたが、住所や名前、購入履歴の他に、
お問合せ内容、やりとり回数、担当者やサポート履歴。
その他に、最後に購入したのはいつか、
どのくらいの頻度で購入してくれているのか...など。

よく購入してくれるお客さんや、
その商品を気に入ってくれるお客さんの属性などに応じて
メールで案内を送るなど、販促にもCRMは活用されます。

こうして、お客さん自身がどんなものを求めているか、
また気に入ってくれるのか、
どんな情報を知りたいと思っているのか、
どうすれば魅力的に伝えられるかなどをデータをもとに分析し、
企業は自分たちのできることで役に立てるお客さんに、
良いものや良いサービスを届けて、
それは売り上げにも信頼にもつながります。

これに貢献できるのがCRMエンジニアというわけです。

知識や技術

企業が導入する、もしくはすでに導入されている
システムの設定やカスタマイズをするため、
そのシステム自体の知識が要る模様。

例えば大手で使われているCRMに
Salesforceというのがあります。

Salesforceには認定資格がめちゃくちゃたくさん
準備されているので、扱うためとそれを証明するためにも、
資格取得の勉強をしていく道のりになりそうです。

また、Salesforceでのカスタマイズに使われる
専用言語の仕組みが似ているらしいという理由で、
Javaでのプログラミング経験が求められることも。

Javaは、PCゲームやAndroidアプリ、Webサイトや
SNSの開発にも使われるプログラミング言語です。

会社情報のシステム

会社が持っている力=リソースを
まとめて管理するシステムを、「ERP」と呼び、
これを作るERPエンジニアというポジションがあります。

ERPは、
E:企業(エンタープライズ)、R:資源(リソース)、P:計画(プランニング)
の頭文字をとったもの。

前述しましたが、会社組織が何かものを作って売って、
事業をしますというとき。

どんな人のために、どういうものを作るのか考えて、
それを作るための工場なり仕組みを作って、
材料の調達、製品の生産・管理、
商品を販売するためのお店などを設け、
そしてそこに携わる従業員を雇って、
お会計の仕組みを準備し、お客さんを集めて販売、
販売したときのデータを集め、分析、改善、
販売したあとのお客様サポート…

といったような流れが必要になります。

R:資源(リソース)=会社の持っている力
というのは、種類は多岐にわたります。

・商品の企画・考案
・お客さんに自社商品やサービスを提案する営業
・ものを作るための材料などの調達
・実際に製品を生産・その在庫の管理
・それを運んで届ける流通
・販売でお金のやり取りが生じる際の会計
・それに携わる従業員の人事やお給料の管理
・何がどのくらい売れたかという販売状況の管理
・事業にかかる費用などの財務管理...

こういったものはすべて、
会社が持っている力=リソース
と考えて、システムに管理してもらいます。

それぞれ分野が違いますから、
専用のシステム―ソフトウェアが開発され、
その全部の部門を統括するシステムも存在します。

少し昔の話ですと、企業ごとにシステムを一から開発していたようですが、
今は汎用のソフトウェアが開発されており、
その設定をカスタムして利用されているそう。

ですので、ERPエンジニアの主な業務は
その汎用ソフトを導入する際の設定や変更、
その後使っていて不具合があった時の解決になるようです。

これが動かなくなったら
事業を続けられなくなってしまいますから、
めちゃくちゃ大事な仕事ですね。

企業が事業を通してお客さんに
良い商品やサービスを届けるための仕組みを支える、
そのシステムをERPエンジニアは支えています。

知識や技術

ドイツで最初に開発されたERPである、
SAPとよばれる製品が主に導入されているようなので、
それについての知識をつける必要があるとのこと。

これもSalesforce同様たくさん認定試験が準備されているので、
それに沿って勉強して、資格取得を目指す道のりになりそうです。

取得支援のための勉強プログラムも
用意されているみたいですよ。

SAPにも、カスタマイズする時にSAP ABAPという
専用言語が使われており、場合によっては
それが使えた方がいいとのこと。

ですが、一般的に普及しているプログラミング言語ではないので、
勉強用の本などは少ないそう。

SAPを使って経験するうちに
身に着けていくもののようです。

また、SAP以外のERPソフトにも認定資格は
それぞれ準備されている模様。

資格が準備されていると、勉強から仕事にしていく
道のりが分かりやすいですね。

医療情報のシステム

企業というよりは、国や医療機関が使うシステムですが、
EHR=電子健康記録
を作るエンジニアもいます。

EHRは、
E:電子(エレクトロニック)、H:健康(ヘルス)、R:記録(レコード)
の頭文字をとったものです。

特にお年を召してくると、
体のあちこちに不調が起こり、
いくつもの病院に通っていたりします。

そういったときに、病院同士が
同じ患者の情報を共有できるシステムです。

それぞれの専門分野での受診結果を情報共有できれば、
そこから正確に病状を診断できたり、
薬の選択もできる、ということのようです。

また、交通事故や急な発作などで
患者自身の意識がなく、話すことができない場合、
アレルギーや過去の病歴が分からないと
処置ができない・遅れてしまう場合があるそう。

患者の情報にアクセスすることができれば、
緊急な場合も適切に処置を施せるようになります。

それから、こうして情報を収集することで
病気や薬の研究も進むといいます。


システムエンジニアというくくりにしてしまえばそれまでなんですが、
それだととってもイメージしにくいなあと個人的に思ったので、
具体的な分野が見当たったところで記事にしてみました。

企業や医療の運営に欠かせないシステムを
導入・管理運用していくことで事業を支え、
企業にもそのお客さんにも貢献する。

安心して業務の一部を任せられるシステムがあれば、
そこに割いていた力を、人の手でしかできない
もっと大事な業務に充てることができるようになります。

その分助けられる人の数が増やせたり、
その幅が広がったりとできることが増え、事業の発展にも、
それによって世の中がより良くなっていくことにも
貢献できると言えます。

ということで、今回のレポートは以上です。
ではまた!

この記事の投稿者

入社間もない採用アシスタント兼広報担当。
学歴高卒/完全未経験で拾っていただき、日々勉強しながら&調べながら発信中。
とりあえずITパスポートは入社後3週間ちょいで取得済。
趣味は絵とカラオケと自転車(眺める専)、九州の実家には拾った猫3匹&カメ1匹が鎮座。

参考にさせていただいた書籍やサイト(順不同・敬称等略)

情報処理エンジニア職業ガイド / 豊沢 聡 / 大間 哲 ◎共著
https://www.nttdata-gsl.co.jp/related/column/what-is-crm.html
https://www.nttdata-gsl.co.jp/related/column/what-is-erp.html
https://www.doctor-vision.com/column/trend/ehr.php


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